三代続く地域に根ざした理髪店のインテリアの改修である。
現店主は多種多様な趣味を持っている。オートバイ、自転車、カメラ、釣り、革細工など多岐に渡る。その趣味の品を飾りたいと言う要望を反映させた店づくりを目指した。
具体的には間接照明を組み込んだ巨大なグリッド棚で店内を形作った。そのたくさんあるグリッド棚に趣味の品を飾ることで訪れるお客に楽しんでもらいたいと言う趣旨である。理髪店で重要な鏡と洗髪台もこのグリッド棚に組み込んだ。
また、レジカウンターを含む待合席と施術中のお客が無防備になる理髪席の間には背板のないグリッド棚を置くことで、きれいに並べられた趣味の品の向こうに何となく店内の様子が垣間見える設えを施した。
今回の改修では理髪席を3席から2席に減らすと言う要望があった。このことが店内にゆとり生み出し落ち着いた雰囲気を作っている。これからも地域に愛される理髪店であって欲しいと願っている。