鐙塚町の家 2025
所在地 :栃木県佐野市
用途 :一戸建ての住宅
(リノベーション)
構造 :木造在来工法
規模 :平屋建て
敷地面積:-
建築面積:99.98m²(30.18坪)
延べ面積:99.98m²(30.18坪)
竣工 :2025年12月
施工 :有限会社出井工務店
(栃木県佐野市)
写真 :溝口泰史
築30年、屋根は日本瓦葺きで軒先は銅板一文字葺き、外壁はALC板貼りの住宅のリノベーションである。
子供が巣立ち夫婦二人となり既存の間取りでは生活に合わなくなり、それを改善するべく外装材と構造的要素(四寸柱、梁、筋かい)は変更せずに大幅な間取りの変更を行った。
この年代の住宅に多く見られる南側のほとんどを覆い尽くす巨大なサッシは、新しい間取りに合わせて大きさを絞ると同時に樹脂製のものに交換した。同時に断熱気密も大幅に強化することで家全体の外皮性能を向上させた。
間取りとしては、今まで北側に孤立していたキッチンを家の中心に据え置き、そこを起点に全体を組み立てた。
使用頻度が低く、床の間と押入で分かれていた2つの和室はリビングダイニングとし、常に人がいる場所に変換した。
リビングダイニングの南側は天井を繊細な表情のリブ付き羽目板にすると同時に天井高さを約2.0mまで下げ、開口部には紙障子を設置することで落ち着いた窓辺空間を作った。
また、ご夫婦それぞれの居場所として、ご主人は篭れる個室を、ご婦人はリビングの脇のスペースを、それぞれ造り付けカウンターを設置した。
リビングとキッチンに現れる柱は既存のものであり、刻まれている傷の一つひとつは今までの生活を物語っている。そして、この柱はこれからのご夫婦の暮らしに寄り添っていくことであろう。