BREMEN 2024
所在地 :栃木県佐野市若松町
用途 :飲食店(改修)
構造 :木造在来工法
規模 :平屋建て
敷地面積:-
建築面積:37.26m²(11.25坪)
延べ面積:37.26m²(11.25坪)
竣工 :2024年2月
施工 :小平工務店(栃木県佐野市)
共同設計:熊倉建築設計事務所
写真 :溝口泰史
佐野駅からすぐ近くの区画整理から外れた昔の面影を色濃く残す二条通り界隈。昔、賑わっていたこの地域も時代の流れから人影がなくなり、建物のほとんどは空き店舗になってしまいました。
そんな地域を再び盛り上がらせたいとの思いから立ち上がったのが「ぱっと二条プロジェクト」です。
このプロジェクトを立ち上げた時に、まず「人が集まれる場所」を作りたいと思い、それは「二条ひろば」として実現しました。
しかし、やはり室内でゆっくり過ごしてもらうための飲食店も必要だと思い、実現したのが今回のプロジェクトです。
この建物は昔スナックとして利用されていましたが長い間、空き店舗となっていました。通りに面して大きな窓がはめ込まれており、この窓を活かした店舗にすることは早い段階で決まりました。
予算の関係から外部はほとんど手を加えずに内部の改修を主としました。
床に貼ってあったスナックらしい花柄のクッションフロアーは全て撤去し、下地のコンクリートのままの仕上げとすることでラフな印象とし、解体時に天井を剥がした時に出現した梁をそのまま活かす形に設計変更をし、天井を作らず気積の大きい豊かな空間としました。
店舗中央に鎮座し客席と厨房を分けるカウンターは安価な構造用合板で作成し、ディテールを詰めることでチープなものにならないようにしました。構造用合板は他にも室内の腰壁や玄関ドアなどの木製ドアにも使用し、全体的に統一感があるインテリアとしました。
オープンしてから連日盛況で、訪れるお客様は美味しい料理を楽しみながら思い思いの時間を過ごされていて、その様子が大きな窓から通りに溢れ出ています。
夕刻時、店内の明かりが灯ると薄暗かった街並みに温もりが感じられるようになりました。